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着地ページ別に成果を見る ― 入口ごとの良し悪しを判断する

サイト全体の数字だけを見ていると、「全体としては横ばい」という結論で止まります。しかし中身を見ると、ある入口は伸びていて、別の入口は落ちているということがよくあります。この記事では、着地ページ(訪問者が最初に開いたページ)ごとに成果を見て、直すページを決める方法を説明します。

入口ごとの差は、具体的な数字を並べると見えてきます。この記事では、架空の会社のサイトを1つ例にとり、最後まで同じ数字で説明します。

この記事で使う事例(仮の数字)

  • 架空のBtoBサービス会社のサイト(着地ページは約40枚)。4〜6月と7〜9月の3か月ずつを比べる
  • 7〜9月の着地ページ1枚あたりの中央値は、訪問150・成果2件
  • サービス紹介ページ:訪問450→400、成果5件→8件
  • 記事A(用語解説):訪問1,000→1,200、成果5件→2件/記事B(導入事例):訪問300→300、成果2件→2件

なぜ入口ごとに見るのか

訪問者は、トップページから入ってくるとは限りません。検索から記事に直接来る人のほうが多いサイトもあります。入口が違えば、来た人の目的も、その後の動きも違います。全体の平均は、これらを混ぜた数字です。

混ぜた数字は、打ち消し合いを隠します。事例の3ページを4〜6月と7〜9月で比べると、サービス紹介ページの成果は5件から8件に増え、記事Aの成果は5件から2件に減りました。記事Bの2件を足した3ページの合計は、どちらの期間も12件で横ばい。合計だけを見ていると、記事Aの落ち込みに気づけません。

よくある誤りの1つ目は、「ページごとのページビュー」と「着地ページごとの訪問」を取り違えることです。ページビューは、サイト内を移動して開かれた回数もすべて含みます。一方、着地ページは1回の訪問につき1つだけで、その訪問が生んだ成果はその入口に結び付けて数えられます。例えば、記事から入ってサービス紹介ページを読み、問い合わせた訪問は、着地ページで見ると「記事」の成果になります。

この数え方には、読むときの注意もあります。サービス紹介ページは、入口としての成果は少なくても、多くの訪問の途中で読まれて成果を支えていることがあります。着地ページ別の数字は「どの入口から来た訪問が成果に結び付いたか」を示すもので、「どのページが成果を生んだか」をすべて表すものではありません。途中のページの役割まで見たいときは、経路データ探索の読み方を併せて使ってください。

入口ごとに分けると、訪問の増減の中身も見えます。事例の3ページの訪問は、4〜6月の1,750から7〜9月の1,900へ約9%増えました。ところが増えたのは成果の出にくい用語解説の記事A(1,000→1,200)で、成果の多いサービス紹介ページの訪問は450から400へ減っています。「訪問は増えた」は良い知らせに見えますが、中身は成果につながる入口の細りという、注意すべき知らせだったことになります。

当てはまらない場合もあります。ページが10枚ほどで、訪問のほとんどがトップページから始まるサイトでは、入口ごとに分けても差が出ません。その場合は入口ではなく、流入元(検索・広告・SNSなど)ごとに分けるほうが先です。

見るときの手順

GA4のレポートで、着地ページごとの訪問数と成果数を出します。並べる順は成果数の多い順にします。訪問数の多い順にすると、人は来ているが成果に結びついていないページが上に来て、「よく見られている=良いページ」と取り違えやすいからです。並べたら、訪問と成果の多い・少ないで次の4つに仕分けます。

状態 やること
訪問が多い・成果も多い 維持する。内容を古くしない
訪問が多い・成果が少ない 導線を見直す。もっとも改善の余地が大きい
訪問が少ない・成果が多い 集客を増やす。検索での見え方を確認する
訪問が少ない・成果も少ない 後回し。まとめる・作り直すかを検討

具体的な手順は次のとおりです(画面名は2026年9月時点)。

  1. GA4の「レポート」から「エンゲージメント」の中の「ランディングページ」を開く
  2. 期間を直近3か月など、成果がある程度たまる長さにする
  3. 成果の列が、問い合わせ完了など自社で決めたキーイベントになっているかを確かめる
  4. 表を書き出し、スプレッドシートで成果数の多い順に並べ替える
  5. 訪問数と成果数それぞれの「多い・少ない」の境目を決め、4つに仕分ける

境目は、他社の数字ではなく自社のページの中で決めます。分かりやすいのは、並べたページの訪問数と成果数それぞれの中央値(真ん中の値)を境目にする方法です。事例の7〜9月の中央値は、訪問150・成果2件でした。記事Aは訪問1,200・成果2件で、成果数がちょうど境目にあります。こうした境目のページは率も並べて判断します。記事Aは約0.17%(2÷1,200)で、サービス紹介ページの2%(8÷400)を大きく下回るため、「訪問が多い・成果が少ない」に入れます。

書き出した表には、訪問数と成果数に加えて、公開日とページの種類の2列を足しておくと便利です。公開日があれば「新しい記事だから少ない」のか「古いのに少ない」のかを見分けられます。ページの種類があれば、件数の少ないページをまとめて見るときにそのまま集計できます。この2列は一度作れば毎月使い回せるので、最初の1回だけ手間をかけてください。

表の中に「(not set)」という行が出ることがあります。ページの表示が記録される前に始まった訪問などで、入口が分からなかった分です。この行が全体の中で目立って多いときは、計測の設定に問題がないかを先に確かめてください。

仕分けるときに誤りやすい点が2つあります。

  • 件数が少ない:1ページあたり月数件しか成果がないなら、1ページごとの率は比べません。記事・サービス紹介・事例などページの種類でまとめて見ます。
  • 公開時期が違う:記事は公開から時間が経つほど検索で読まれるようになります。新しい記事は同じ期間で比べると不利なので、公開からの経過月数をそろえるか、その差を前提に読みます。

改善の優先順位

最初に手を付けるのは「訪問が多い・成果が少ない」ページです。すでに人が来ているので、集客に手を加えなくても、導線を直すだけで成果が増える見込みがあります。逆に「訪問が少ない」ページは、導線を直しても対象の人数が少なく、効果が見えにくくなります。

導線は、次の4点で確認します。

  • そのページから、サービス紹介ページや問い合わせへのリンクがあるか
  • リンクが本文の最後だけになっていないか
  • 読者の疑問に答えた直後に、次の行動を案内しているか
  • スマホで見たときに、リンクが押しやすい位置にあるか

事例で優先順位を確かめます。7〜9月は、記事Aが訪問1,200・成果2件、記事Bが訪問300・成果2件、サービス紹介ページが訪問400・成果8件でした。記事Aは記事Bの4倍の人が来ているのに成果は同じなので、導線を直したときに増える余地が一番大きいのは記事A。仮に記事Aの率がサービス紹介ページと同じ2%になれば成果は24件になる計算ですが、用語を調べに来た人とサービスを探しに来た人は目的が違うため、そこまでは届かないと考えるのが自然です。目標の目安には、同じ記事どうしである記事Bの率(約0.67%、2÷300)を使います。記事Aがこの率に近づけば、成果は3か月で8件ほどになる計算です。

「訪問が少ない・成果が多い」ページは、導線ではなく集客を増やす対象です。サーチコンソールで、そのページがどんな検索語で表示されているか、何位あたりにいるかを確かめます。表示回数はあるのにクリックが少ないなら、タイトルやディスクリプションの見直しが先です。見方はサーチコンソールのクエリを分析するで説明しています。

「訪問が少ない・成果も少ない」ページは、すぐに消す必要はありません。ただし、同じ話題の記事が複数あって票が割れているなら、1本にまとめると両方の訪問が集まることがあります。まとめるかどうかの判断は、コンテンツ棚卸しのやり方の手順で進めてください。

直した後は、同じページの直す前と後を、同じ長さの期間で比べます。季節や広告の出稿量が違う期間どうしで比べると、導線の効果かどうか分からないからです。

直す前後の比べ方にも、よくある誤りがあります。直した翌週に成果が1件増えたのを見て「効いた」と判断するのは早すぎます。月に数件の成果なら、1件の増減は偶然でも起こるからです。事例の記事Aは3か月で2件なので、直したあとも3か月ずつの合計で比べ、同じ時期に広告や季節の変化がなかったかを書き添えてから判断してください。

よくある質問

Q. トップページの成果が一番多いのですが、トップページが優秀ということですか。
そうとは限りません。トップページには、社名で検索した人や、名刺やチラシを見てアドレスを入れた人が多く入ってきます。すでに自社を知っていて問い合わせる気持ちのある人が多いので、成果が多く出やすいのです。トップページの数字は、ページの出来よりも「来る人の違い」を強く反映していると考えてください。

Q. 広告の着地ページも、記事と同じ表で比べてよいですか。
おすすめは、分けて見ること。広告から来る人は、検索から記事に来る人より「すぐ相談したい」気持ちが強いことが多く、同じ表で並べると記事が不利に見えます。流入元で絞り込んでから、それぞれの中で4つに仕分けてください。広告の着地ページは、広告の管理画面の数字とも突き合わせ、GA4の成果数と大きくずれていないかを確かめておくと、後で説明を求められたときに困りません。

Q. 成果が月に1〜2件しかありません。この方法は使えますか。
ページ単位で率を比べるのは難しいですが、使えます。ページの種類でまとめ、半年や1年など長い期間で集計してください。それでも少ないときは、実際に問い合わせた人がどのページから入ったかを1件ずつ確かめるほうが、率を比べるより確かな手がかりになります。

まとめ

全体の平均ではなく、入口ごとに成果を見ると、次にやることがはっきりします。成果数の多い順に並べて4つに仕分け、件数と公開時期の差に気をつけて読みます。そのうえで「人は来ているのに成果が出ていないページ」から手を付けます。入口ごとに分けることが、直す場所を決める最初の一歩です。

確認リスト

  • 着地ページ別に訪問数と成果数を並べた
  • 成果数の多い順に並べている
  • 4つの状態に仕分けた
  • 件数が少ないページは種類でまとめている
  • 公開からの経過期間の差を考慮している
  • 直した前後を同じ条件で比べている

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施策の効果測定と実験設計が専門。 世に出ている成功事例の多くは、比較対象が置かれていないか、社会的背景と施策が分離されていないにもかかわらず、なぜか過去の多数の失敗事...

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